前職の後輩であり、私のマンガ・小説の師匠がオススメしていた
伊坂幸太郎氏の[砂漠]を読みました。
もっぱら小説は読みません。
なんせ、私活字が苦手なもので、活字からのインプットが限られておりまして。
小説を読んでしまうと、新聞やビジネス書を読みきれなくなってしまうのですね。
なので、普段は読みたくても我慢しているのですが。
師匠の『泥臭いヒーロー』というキーワードに心惹かれ、
昨日最寄り駅にある書店に行って買ってきました。
で、読み終わったので感想です。
ここからは多少内容にも触れちゃうので、たたみます。
※尚、感想と言うよりは、自分の今の状況と絡めて話をし始める可能性があるので、
ちゃんとした感想にはならない模様です。
…あしからず。
この本で出てくる、西嶋氏。近くにいて欲しいような、欲しくないような(笑)
とても魅力的な人物なんですね。
で、彼がこの本で放つ台詞がグサグサと胸に刺さる訳です、私の。
「あのね、目の前の人間を救えない人が、
もっとでかいことで助けられるわけないじゃないですか。
歴史なんて糞食らえですよ。目の前の危機を救えばいいじゃないですか。
今、目の前で泣いてる人を救えない人間がね、明日、世界を救えるわけがないんですよ」
なんだか今の自分の無力感をぶっ飛ばすような、そんな言葉。
今、この場で何も出来ないとか、無力だとか、そんなこと言ってる場合じゃねぇぞ、と。
やれることを、やる。精一杯、やる。
それができずに、どうして離れる家族を守れるんだと。
彼の言葉を聞いて(読んで)そう思ったのです。
「その気になればね、砂漠に雪を降らすことだって、余裕でできるんですよ」
彼は、彼の物語の中で、何度も砂漠に雪を降らす。
それは何かに守られている、小さな砂漠かも知れないけれど。
彼に出会う中で、少しずつ周りに変化が起こる。
少しずつ雪が降る。
もう少しで、あの東日本大震災から一週間が経つ。
一週間。長いようで、あっという間だ。
東京に住む私の生活は変わったといえば、すごく変わったし、
変わってないといえば、全く変わっていない気もする。
でも、これほど家族に会いたいと思ったことはない。
家族の近くにいない自分をこれほど呪ったこともない。
寒いのかな。ご飯は食べられているのかな。
そんなことしか、考えられない。
ただ、本当にてんぱって、たくさん泣いて、
自分の気持ちと向き合った時に出た答えは、
「今、ここで出来ることを、精一杯、やる。」
これだけだった。
でも、これだけあった。
だったら、やる。それを馬鹿みたいに一生懸命。
自分の事業の意義も改めて感じることが出来た。
業務を効率化させて、多様性のある働き方を実現する。
業務を見える化させて、誰でも業務を実施できる環境を創る。
私の出来ることが、企業の、誰かの役に立つことを実感した。
それならば、私はそれをもっと極めなければならない。
徹底的に。それはもう、徹底的に。
私は、私のやり方で、砂漠に雪を降らせてみようじゃないか。
---以下、18日 20:36【追記】---
「砂漠」の舞台は宮城県仙台市なんですね。
筆者の伊坂氏も宮城県仙台市に在住とのこと。
一人でも多くの人の命が救われますように。
一日でも早く、復興が進みますように。
私も来週に仙台に行く予定でした。
必ず、改めて仙台に行きたいと思います。
その時まで、私も東京で日々活動を続けていきます。