Don't find fault, find a remedy.

NPO法人ArrowArrow代表のつれづれ日記

【Blog】悲しいことは半分、嬉しいことは二人分。


「♪かなしいことは はーんぶん うれしいことは ふたーりぶん♪」

この歌、大好きです。これは兄妹の歌だけど、いろんなケースでこの曲を思い出します。

パートナーと乗り越えなきゃいけないこと、乗り越えて嬉しかったこと。
仲間とわかちあった悲しいことや、嬉しいこと。



当法人の会員制度がスタートして1ヶ月弱。
最初に入会してくれたMさんから送られたメッセージは


今妊娠中で産休切りに遭いかけていて、会社との交渉の仕方、産後の転職の情報を得たいと思っています。
また、自分の行動・経験が社会全体の役に立てばと思い参加いたしました。
どうぞよろしくお願い致します。


という、私にとって衝撃的な言葉でした。

会員制度も始まったばかりで、彼女に今すぐどこまで貢献できるのかという気持ちと、今彼女の心境はいかほどだろうと思ったら、いてもたってもいられず、すぐに連絡して会いましょう、ということになりました。

彼女もパートナーの方も、ずっと望んでいた妊娠。そして妊娠・出産しても仕事が続けられるようにと、営業として第一線として活躍してきた彼女に下った会社の決断は「営業は続けられないだろうから辞めて欲しい」という言葉。

「今まで頑張ってきたのに、これからだって頑張ろうと思っていたのに…。」
「ここまで頑張ったのに認められない私が、どこで活躍できるのか自信がない…。」

その企業に乗り込んでしまいそうになる気持ちを我慢しながら、まずは彼女がどんなキャリアを築きたいのか、どんな生き方を選びたいのか、話を聞きながら、私が今まで出会ってきた先輩女性達が実現させてきたエピソードや働き方等をお伝えしました。
(話しながら私の周りには自分らしい生き方を自分の言葉で語り、実現している女性がたくさんだなぁと改めて思った次第)

一所懸命彼女に様々な働き方を伝える中で感じたこと。

様々な女性の働き方や経験談を知っているだけでも、当事者になった時に見える景色は全然違うのだということ。特に、新卒からずっと同じ会社に勤めている場合、自社の先輩女性がどんな働き方をしているか、自社の上司がどんな考え方をしているかが、そのまま自分のキャリアに直結してしまうように感じます。

また結果を出そうとすると、残業時間も少なくない場合があるので、外にアンテナを張って人に会いに行ったり、同じような境遇で活躍している女性とのコミュニケーションもなかなか難しい。(これは男性も同じ傾向があるかもな…)だから、消極的な選択肢の中でキャリアを選んでしまう傾向があるのかな、と。


…話を戻して。


「そうか、そんな働き方もあるのですね。少し元気が出ました!」


最初の言葉からは少しだけポジティブになったような…。でも、なんかもっとできることないかな。そんなことを思いながら、改めて会員制度を早く活性化させなきゃなんて思った去年の12月。


そして今日。その彼女からメールが届きました。

(メール一部抜粋)

※ご本人からの承諾を得て、個人が特定されそうな部分は編集しています。

年明け早々、出産後に営業サポートとして復帰する事を打診されました。
一緒のプロジェクトで働いていた若手の営業の方が出世して
1チーム任されるらしく、そのチームメンバーとして
頭の固いオジサン上層部に私の復帰を後押ししてくれたらしいのです。
まだ本決まりではありませんが、嬉しいどんでん返しとなりました。
(中略)
底に落ちていたモチベーションもアップして
産休までやる気を持って働けそうです。
こうなったら会社に貢献したいと心から思っています。
今後も色々お知恵をお借りすると思いますが、
どうぞよろしくお願い致します。

そのタイミングで山下達郎の「蒼氓」がBGMで流れていたこともあり、涙腺が崩壊。そうだよね、見てくれている人はいるよね、と。結果的に私ができたことは本当に本当に小さな事だったけれど、諦めることなく組織に働きかけた彼女が組織に認められて、喜んでいることが、こんなに自分の力になるのだと、自分でも驚きでした。


「♪かなしいことは はーんぶん うれしいことは ふたーりぶん♪」


できることはまだまだ少ないけれど、少しでも一緒に背負えるといいな。たくさん一緒に喜べたらいいな。そんな風に思った年始の嬉しい出来事でした。



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